遥かなる海へ ―― 白き雲と蒼き海に挟まれて ――
プロローグ


お母さんが、死んでしまった。

父さんは何処かに行ったきり帰ってこない、セピリス(セピアス公安局)は死亡したってしてるけど絶対に生きてる、絶対に。

「え?! あの子を育てるの?!!」

「嫌よ、父親に死なれて、母親だって死んだじゃない。あんな呪われた子、こっちも感染って殺されるわ!」

伯母さんたちが汚いものでも見たように僕を扱った。

どうせ目当ては遺産、僕なんかおまけ未満、ゴミ以下・・・・・・

こんな奴ら、嫌だ、嫌だ、嫌だっ!!



















いつの間にかボクは家を飛び出して走り出していた。

この世界ごと、消えちまえ!!!!














いつの間にか港に辿り着いた、そのまま岸壁に座り込む。

ボンヤリと貨物の積み下ろしを見ていると裾が裂けたジーンズを履いて腰に上着を巻いた女の人とジーンズに藍染のシャツ、皮製のジャンパーを着た男の人が言い争ってる声が聞こえた。

「・・・・良いじゃないの! 一人くらい足りなくったって」

「良くねぇよ! 4人でやるところを3人でやるんだぞ?!」

「ちょっと、僕を見捨てないで下さいよぉ~!」

セーラー(水兵)服を着て眼鏡を掛けたお兄さんが話に割り込む、さっきの男の人がすかさず

「お前は細いし力が無い! よって戦力外を通告する!」

そう言ってたリーダーのような人がこっちをじろっと見る。

わっ・・・・・・

その人はこっちに来るとこう言った、

「君、俺たちと来るか?」

今までの話からすると猫の手も借りたいくらいだろうな・・・・・

どうせ、家に帰っても、僕に居場所が無いなら・・・・・・

「うん、何処までも付いてくよ!」

「解った、じゃあ今から仲間だ!!」

「「へ?!」」

裾が裂けたジーンズを履いた女の人とセーラー服を着たお兄さんが目を丸くする。

リーダーのような人が面倒臭そうに

「だ~か~ら~、コイツはもうクルーなの、アイランド号の」

「え?!!」

今度はこっちが分かんなくなってきた・・・・・・・・・

Continued next voyage......
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